本記事は「LGBTであることが伝えられず日本で苦しんでいる方」と「LGBTへの偏見が捨てきれないLGBTでない方」に向けて書いています。
でも、マニラの日常を綴る本ブログ「マニラのマニア」でも、どうしても記事にして共有したいと思いつつも、なかなか記事にできなかったトピックだったのです。
例えば、今から10年前に日本で「LGBTあるある」という記事を書いたとしたら、タブー視する方もいらっしゃったのではないでしょうか?
2019年の今、色んな方々の努力の甲斐もあり「LGBTあるある」という題材が「サラリーマンあるある」と同じように受け入れられる土台ができつつあるように感じます。
「LGBTであることが伝えられず日本で苦しんでいる方」と「LGBTへの偏見が捨てきれないLGBTでない方」は一度マニラに訪問していただきたいと心から思います。
LGBT先進国フィリピンを日本の皆さんに体験してもらいたいです。
いきなりフィリピンには来れない方に、私がマニラで出会った人々を本記事で紹介しつつ、LGBT先進国フィリピンを知っていただければと考えます。
フィリピンの企業でのLGBTにまつわるエピソード
新入社員が入社したときは、直接話をする前に「どんな人かな」など同僚同士で噂したりしますね。
新入社員が入社したとき
ある日、新しい社員が部署に入社してきた直後のことです。
どんな新入社員かあれこれ噂をするのはどこの国も同じですが、
あの人の中身は男か女か
という噂、日本ではしたことも聞いたこともなかったです。
逆に、見た目で「男でしょ、女でしょ」と決めつけていただけだったのですね。
「中身は男かな女かな」という話をしていて、”はっ”と思い込みってすごいなと思ったものです。
LGBT先進国フィリピン
本当は皆さん一度、フィリピンを訪れて自身の目と耳で「LGBT先進国フィリピン」を見ていただきたいです。
それも叶わないので、私がマニラで出会ってきた愛すべき同僚・知人をご紹介することでLGBT先進国フィリピンを垣間見ていただけたらと思います。
今の日本に欠ける文化や考え方だと思うので。
「彼は彼だから」つるむ
「ミスコン世界大会フィリピン代表に日本文化をレクチャーしました」の記事↓でこっそり登場している、右端の茶色のパーカーの男性。
知人である彼もゲイのひとりです。
記事中で紹介している海外文化を学ぶセミナーを企画したり、チャイナタウンツアーを企画して仲間を呼んでくれたりと、本当にアクティブかつ配慮のある男性です。
私もゲイかどうかを聞いたことはありませんし、誰も聞かなくても分かるものです。
聞くのを避けているわけでもありません。
必要がもしあれば直接本人に聞きます「男性と女性どちらに興味がありますか?」と。
私達が友人や同僚として彼とつるんでいるときは、「彼が彼だから」以外の理由はないですね。
TかBのはずだが今まで考えたことなかったな「彼は彼だから」
マニラ観光で迷ったらオーシャンパーク(Ocean Park)に是非」↓の記事で登場している緑の服の男性もLGBTのひとりです。
「孤児院の子供たちに水族館のクリスマスプレゼントを」という計画を立てて実行してくれたのが彼です。
誰にでも優しく接してくれる彼は、ポルトガル語も話せて優秀、某巨大IT企業にお勤めしています。
義理堅く子供にも好かれるM君です。
LGBTの同僚、はっきり言って超優秀
フィリピンの企業で勤務して、これは本当に私の率直な印象ですがLGBTの方は総じて能力が高い上に協調性が高いです。
協調性においては「男性と女性の考え方によるいざこざ」は日本でも耳にしますが、ゲイ/レズの同僚は男性と女性両方の立場に立てるから、性別間のいざこざを上手く超越するスキルがあるからではと、個人的には認識しています。
実際、LGBTの同僚・友人は優しくて非常に話しやすいので、つい相談事は彼・彼女のところに行っていましたね。
「フィリピンでボーリングがおすすめ」↓の記事にもレズである同僚が密かに登場していまして、一番手前(左から2番目)の彼女は、大学の卒業時に成績優秀だったとして表彰されています。
「彼女いないの?」「あ、僕ゲイだから」
こちらの写真は社内のアクティビティで撮影された写真ですが、この写真の中に総勢10名ほどが写っていますがこの中にLGBTの方が3名含まれています。
社内でよく笑い話として語られることで「なんかうち、ゲイ率高い部署だよね?」というのがあります。
「リック(仮名:マネージャー)、自分好みの顔ばかり採用してるからね。」と言って、業務なのに個人的興味を基準に採用活動するなよという揶揄で話が閉じられます。
このマネージャー、リックという人は35歳前後でフィリピンではこの歳で独身は珍しい部類ですが、外部から顧客が来て食事会でリックに聞きました。
リック、彼女とかいないの?
「僕、ゲイだから。」
あ、ごめんごめん。
リック&一同「ハハハハハ!」
このように本人もLGBTを隠す必要がないし周りもなんとも思わないし「そうだよね、ハハハ!」と本人含め皆で笑える
フィリピンとはこういう国です。
私はかなり自然で居心地が良いのですが、日本にもこんな文化を持ち込んではいかがでしょうか。
なぜフィリピンはLGBTの割合が高いのか
「LGBT先進国フィリピン」という呼び方、私は非常に現実と合っていると思うのです。
上述の同僚に昼休みに聞きました。
「なんでフィリピンてLGBTの割合が高いのかね?」
あ、そう?
だとしたら「It’s showtime」の司会者とか幼少の頃から見慣れているからじゃないの?
とのことでした。
「It’s showtime」というのはフィリピン版「笑っていいとも!」的な番組です。
ちょうどお昼休みの時間帯に放送していて、このときはパントリーで「It’s showtime」見ながら話していたので出てきたのでしょうけれども。
ゲイの有名芸能人 Vice Gandaさん
It’s showtimeの司会者とは「Vice Ganda」さんのことですね。
It’s showtime自体はタガログ語の番組なので、私はほぼ意味分からないですが、Vice Gandaさんは個人的に好きですね。
登場する子供にも上手く対応するし、いつだったか番組中に不適切発言があったとかで、コメディアンながら深々とお辞儀でお詫びした場面が流れたこともあって、真面目な人だなと好きになりました。
おわりに
LGBT先進国フィリピンを知っていただき、日本にもそんな風を取り入れたく記事を書きました。
また、すべての嗜好の人が心地よく生活していくために、これはフィリピンでも日本でも考えて行かなくてはならないのが「サウナや温泉」など公共の場での対応です。
フィリピンでの対応として、「銭湯は風呂に浸かる場所ですの張り紙」に言及したのが以下の記事です。
是非、日本の皆さんには、日本の一歩先を行くマニラを訪問して、まずは自分の目と耳で体験していただけたらと思います。
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